失われた歌
公の場で、歌を歌うことが、はばかられる状態が続いています。
マスクでも歌う、または、歌うことを生活の一部としている方をのぞいて、
歌を歌う機会を失っていると思われることがありました。
幼少期のレッスンは、平易な耳なじみの歌も学習材料として取り入れて行いますが、
昔から歌い継がれていたような、いわゆる「愛唱歌」というものは、
あまり愛唱されてはいないようです・・・
学校で使っていた教科書から、知っている曲を選択して、ピアノに慣れるためのきっかけにしたりもします。
季節と年齢に合わせて、曲を選びますが、この数年の間に歌う機会を失っているのか、
学習要領に掲載されているような歌をまったく知らないという生徒が増えました。
教科書の曲も、ほとんど手つかず・・・(心の声・・・1年間でこれだけ?)
お話を聞くと、通われている幼稚園、学校では、ここ数年は歌を歌っていないようでした。
音楽の時間は、スピーカーから流れてくる音楽を聴いていたそうですが・・・
個人的には、自分の好きな特定の音楽は、YouTubeなどで聴いてはいるようですが、たいていは、アニメなどの流行歌です。聴いていて楽しい、躍動感のあるリズムや音程の広い奇抜なものが多いです。体育会系というイメージ。
できるだけ、好きな音楽を取り入れたいものの、導入期に、自分で演奏することを実現するには、リズムが複雑ですし、音域も広く、少し学習が進まないと難しく感じられるようなものが多いので、多少、工夫すれば何とかなるものもあるものの、学習材料としては、なかなか扱いにくいものです。
音楽を演奏する喜びを得るには、読譜する力も必要になります。
読譜の力をつけるにも、段階があり、「耳なじみ」の「平易」な曲から、と、考えるのですが、そういう歌は、失われていっているようです。
幼稚園や学校での音楽教育は、あまり重要視されていないようですが、その理由は何でしょう。
音楽ほど、学習材料として、万能なものは他にないと思うのですが・・・
ピアノ教室の役割は、以前よりも重要になると考えます。
思考力、想像力、判断力、自己実現力、自立心・・・
ピアノ、または、楽器を習うことで、身につく力は、大変に重要なものばかりです。
また、手先指先をつかうことが、脳に有効であることは、よく言われています。
音楽仲間の友人と、子供から大人まで楽しめるコンサートをします。
歌の他に、絵本の朗読も担当します。
季節に合わせた愛唱歌も歌いますが、どうか「知ってる」歌でありますように。
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