なるようになる
「成せばなる」という言葉があります。
大変前向きな言葉です。
若い頃は、困難にぶつかったときには、この言葉を心に刻んで頑張ってきました。
はじめは無理だと思うような事も、あきらめずにやっているうちに、何か形が生まれてきて、いつの間にか、はじめのころに抱いていた「無理と思う事」が、気がつけば、そうでもないようになってきます。そして次のステップを踏めるようになります。
でも、中には、そうもいかないこともあります。
途中であきらめることもいろいろありますが、そういうことだけではなく、
自分の力では、到底何もできないような、努力だけではどうしようもないことです。
「成せばなる」は、通用しない、抗えないようなこともあります。
「なるようになる」
以前、ある方に、この言葉をかけていただいたとき、そのときの私は受け入れる事ができませんでした。頑張れば何とかなるはずと信じていたからです。
この頃は、未知な事や、成す術のない時は、「なるようになる」と思えるようになりました。あきらめる、というと、後ろ向きに感じられるかもしれないのですが、そうではありません。一旦、手を放してみて、眺めるような感覚です。
何かから手を放すと、その分、空きが生まれます。
新たなものに目が向き、心も動きます。心が動けば、落ち着いて、何が必要なのか、何が大切な事か、考える余裕が生まれます。
時間が経ってみれば、すべての事は、新たに「今」を迎えるための、大切な事でした。
「なるようになる」
たくさんの人と出会い、喜びを分かち合い、未来に向かって希望を持ち、前を向いて歩めていることに感謝の気持ちでいっぱいです。
あたえられた「運命」を受けとめ、未来へのステップを踏み続け、努力をし続けたいと思っています。そして、ひとつひとつの出来事に感謝したいと思います。
今週末は、いよいよ演奏会。
私にいったい何ができるのかはわかりませんが、与えていただいた貴重な「とき」を大切にして演奏を楽しみたいと思います。
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